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結局あのまま部屋から出なかった私は
寝てしまってたみたいで目が覚めたらもう夜中。
「うわ、寝すぎ……」
夜ご飯も食べずに寝てたからお腹すいてるし喉もかわいてたから、こんな夜中だし誰もいないと思って階段を下りた。
いつもみんなでご飯を食べてるテーブルを見ると、
ラップがされてあるお皿。
その上にはメモがあった。
【よく眠れたかな?お疲れさま。
何も食べてないと思って、軽く作っておいたよ。
食べれなかったら無理しないで?
食べるときは温めて食べてね!
明日からもここに帰っておいで、待ってるから】
「舘さん……ありがとう」
誰からかは書いてなかったけどすぐに分かった。
電子レンジであたためて、舘さんが作ってくれた料理を食べることにした。
食べてると、ふとテーブルにおいてある茶封筒が気になった。
いつもなら気にならないのに、何故かそこだけに意識がいっちゃって、手に取った。
勝手に開けちゃダメだと頭の中では警報が鳴っている。
だけど、中を見ると、何枚かの資料。
そのうちの1枚は英語で書かれていてよく分からなかったけど、すぐ読めたところがひとつだけ。
「ロンドン……?」
紙をめくると、そこにはイギリス…ロンドンへの招待の文書と海外への日程がずらっと書かれていた。
「海外は本当だったんだ…、半年後…」
怜美さんが去り際に言っていたこと。
期間は…
「3年、って…」
怜美さんの話だと、翔太はこれには行かないって言ってた。
それが、私のせい?
…私と付き合ってるからってこと?
ここに資料を持ち込んでるってことは迷いがあるの?
私と付き合ってなければ、翔太はロンドンに行けるの?
今日、帰り道で蓮は好きな人を一緒に連れていきたいと言っていた。
もし翔太もそう思ってくれてるなら
……ダメじゃん、思ってくれてても
私はまだ学生。ひとりで稼ぐこともできなければ
生活もしたことない。
私が覚悟を決めないといけない。
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のりぞー(プロフ) - えええーーーー!!Σ(Д゚;/)/なんだか、悲しい…すごく続きが気になりますが、すでに泣きそうで…(>_<)更新、楽しみにしています。 (3月26日 20時) (レス) @page50 id: d71bdacb2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2024年2月12日 22時