ハコヅメ〜たたかう！元刑事課女子〜2

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you side


目撃情報をくれたというのは早見くんという男子高校生。

私達も立ち会って再現人形先輩を使って再現してもらう。

もう一度大きく深呼吸をして話に集中する。


源「さぁ早速だけど早見くん。改めて話を聞かせて欲しいんだ。」


早見「はい。」


源「あの人形が被害にあった女の子で、あの刑事さんが被疑者。君が見た状況を教えてくれるかな？」


早見くんも刑事たちに囲まれている状況に緊張している様子だけど、話し出す。


早見「えっと、下校してたら路地裏にカップルがいて、そのまま通り過ぎたんです。」


源「その時二人どんな状況だった？」


早見「男の人が女の人を抱きしめてる感じで…」


川合「え？」


既に川合の聴取した内容と違う…



山田「こんな感じ？」


犯人役の山田が、再現人形を後ろから抱きしめる。


早見「はい。…ただ、通り過ぎた後、男の人結構歳いってたなとか、女の子制服着てたな、とか色々考えちゃって、引き返して声をかけて…男が振り返った時、一瞬目が合ったんですけど、すぐ逃げて…そしたら女の人は男とは別の方向に走っていったんです。」


源「その時の男と女の子の状態って覚えてる？」


早見「確か右手は口元。左手はスカートの方です。」


口を塞がれてたのか…


山田が再現人形のをお尻触る。


早見「いや、そっちじゃなくて…」


早見くんが手の位置を指摘すると、手をスカートの前に持っていく。


川合(胸を触られただけじゃない。)

その動作を見た瞬間、急に息が苦しくなって思わず近くの机に手をつく。


『ッ、はぁっ…』


藤「A？」


源「A、！」


山田「おいA、大丈夫か？」


山田が再現人形を放り出して私の背中に手を添える。


『やまっ、だ、はあっ…』


山田「大丈夫、俺だから。ゆっくり息吸って、はいて。…そう、上手い。」


背中を擦りながら声をかけてくれるおかげで少しずつ呼吸が落ち着く。


山田「落ち着いたか？」


『…ん、ありがと。』


源「A、大丈夫か？」


『大丈夫です。すみません、続けて下さい。』


源「早見くん、ありがとね。」


早見「すみません、通り過ぎなければ良かったんですけど…」


源「いやいや、声かけただけでも凄いと思うよ。」


『勇気出してくれてありがとう。』


牧ちゃんが質問すると、男の顔を思い出してきたらしいので

似顔絵の準備をしていく。

ただ、川合は一人立ち尽くしていた。

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