ハコヅメ〜たたかう！元刑事課女子〜2

目撃者 ページ12

源 side


川合が聴取した女子会の事案に変化があり、川合を呼び出すと聖子ちゃんとAも一緒に来た。


北条「藤と白馬も一緒か、ちょうどいい。」


源「川合が聴取した痴漢事案な、あれ目撃者いたわ。」


川合「目撃者…？」


『ッ…』


Aの瞳が一瞬揺らいだのを見逃さなかった。


源「おい、A。」


思わずAに声をかけて少し離れたところに連れ出す。


『何ですか？』


源「何ですか？じゃねぇの、お前…」


『私、大丈夫です。』


源「あのなぁ、自分でも分かってんだろ？この前、体調崩したばっかじゃねぇか。」


『なんの事か分かりません、』


源「はぁー、髪。」


『え、？』


源「お前嘘つくとき髪クルクルする癖あんだよ。なぁA、俺もうあんなお前はみたくないんだ。頼むから、無理すんな。この事案は外れろ。」


『…無理です、』


源「A、」


『私は、警察官です。仕事に私情挟むことはできません。』


源「私情ってあれは…」


『とにかく、そういう事なんで。』


それだけ言って先に戻っていってしまうA。

これ以上言っても頑固なAが素直に聞かないことは分かってるからしょうがなく俺も戻る。


北条「男子高校生がな、さっき母親と一緒に来て現場を見たと言っていたので、源に話を聞いてもらったんだが…どうも様子が違ってきてな。」


川合「どういう事ですか？」


藤「その子、犯人の顔は？」


牧高「ほとんど覚えていないそうです。」


『被害者との面識は？』


牧高「別の高校で全く面識はないと…」


『そう…』


藤「A、あんた…」


『大丈夫ですよ、藤先輩。絶対捕まえますから。』


藤「そういう事じゃなくて…」


聖子ちゃんも同じ事を言おうとしてるが、多分少し時間を置かないとAは何も話さない。


源「聖子ちゃん、いいから。」


藤「源…」


源「さてと、今から男子高校生の証言を元に再現見分やるから川合も立ち会え。」


山田「彼女連れてきましたー。」


そこに、大きな人形を抱えた山田が戻ってくる。


川合「彼女、？」


山田「そんなに驚くなよ、大事な再現人形先輩だぞ。」

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