ハコヅメ〜たたかう！元刑事課女子〜2

万引き ページ1

you side


渋々3人でスーパー大安に到着。

源先輩の指名なのに何で私が、


藤「失礼します。町山交番です。」


川合「『失礼します。』」


私たちを見るなり、あからさまに嫌そうな顔をする山崎多恵さん。

だからやなんだよなぁ、


山崎「何で女の警察官が来んのよ。」


『源が立て込んでおりまして。』


川合「どうして源刑事をご指名に？」


山崎「この前万引きした時にね、優しくしてもらったの。だからまた会いたくてさぁ…早く呼んできな！このブスども！」


川合「ブスって…」


『会うために万引きって、メンヘラかよ。』


山崎「なんか言った？」


『いえ、何も。』


藤「万引きしようとしたものは？」


店員「これです。」


そう言って出されたのはお惣菜のコロッケもひじき煮。


川合(これだけ？)


山崎「あんた今、これだけ？って思っただろ。」


川合「いえ、」


山崎「旦那がくたばってから一人暮らししてるとね、人の為に作ってた料理も自分の為だと面倒臭くなるのよ。あんたたちみたいな若い娘には分からないだろうけどね。」


藤「だからってお店に迷惑かけちゃダメですよ。」


山崎「ふん！娘はシカト、孫は無視。楽しい事って言ったら、良い男に会うことぐらいしかないのよ。とっとと帰んな、嫌いなの女の警察官。体育会系の男たちに囲まれて調子乗ってる感じが。」


『あ〜、運動部の女子マネージャーにモヤっとするあれですか？』


川合「どのあれですか？」


と、その時。


源「山崎さん。」


キラキラと効果音が付かんばかりの爽やかスマイルで入ってきた源先輩。

何、あのスマイル？

私には見せた事ないくせに。

まぁ、憎まれ口ばっかり叩く私も悪いんだけど。

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