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「宮舘さんは覚えていたんですか?」
「もちろん。僕が小学2年生くらいの時だったかな?淳さんがAさんを海に連れてきてて。僕は父の影響でサーフィンをしていたのですがAさんは海が怖いって言ってたので砂浜で遊んでましたよ。」
「本当だったんだ…。」
「ちなみに翔太がAさんの面倒を見てました。」
「しょっ…、渡辺さんが?」
「妹みたいでかわいいってAさんのこと気に入ってましたよ。だから次から来なくなってとても残念がってました。」
「そうだったんですね。」
完全に冷静な心を取り戻して椅子から立ち上がると、彼も一緒に立ち上がり、腰に手を添えてくれた。
「もう大丈夫です。ご迷惑をおかけしてすいません。」
「いえ。大丈夫ならよかったです。僕も勝手に中に入ってきてしまってごめんなさい。」
私は首を横に振る。
「宮舘さん、」
必要以上に私の中へ入り込もうとしないからこそ、こっちから歩み寄りたくなる。
これは彼の才能。
少し、お父さんと似ている。
「次、もしまた来ていただけるのでしたら…」
「来ますよ。」
「…!」
「また来ます。必ず。」
「その時は、私の話を聞いていただけませんか?」
「もちろんです。」
家族にも話したことがない、私がレストランを辞めた理由。
ずっと話せなかったけど本当は誰かに聞いてほしい。
今更どうにもできなくても、この呪縛から解放されたかった。
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涼-suzu-(プロフ) - 蓮和さん» ありがとうございます。みやだてくんはやっぱりバブめですよね。笑 共感していただける方がいて嬉しいです。次回もよろしくお願い致します(՞ ܸ. .ܸ՞)" (4月2日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
蓮和(プロフ) - 完結おめでとうございます!垢は違いますが毎度コメントさせていただいてますバケモノです。素敵な作品をありがとうございました!!宮舘さんとの恋ってやっぱりいいですよね(?)私も宮舘さんは結構バブい域にいると思ってますw 第8弾も楽しみです! (4月1日 21時) (レス) @page45 id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年3月25日 17時