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向「なぁ、俺だけ何も知らんねんけど…ちょっと悲しいわ」

宮「ごめんね…Aちゃんのデリケートな問題だから」

向「何となくはわかった…翔太くんが原因なんも」

「私がね、奥さんと子供さんいる人好きになっちゃったから…だからいけない」

向「好きになるのは自由やん?」

宮「それは自由だよ、その先に行っちゃったらダメ」

「行きそうになった、かな…だからもう忘れたいの」

向「無理に、忘れる必要ないやん」

「康二くんも…涼太くんと同じこと言ってくれるんだね」

向「だってそうやん、たっくさん!おる中で好きになれる人が居たんやで??もうそれだけで幸せ者やん」

「でも…奥さんいる人…」

向「それは翔太くんが悪いわ、奥さんおるのにAちゃんが好きになるように仕向けたんやろ〜」

「そんな事ない!!…そんなことないよ…」

向「でも!好きになったんやろ!」

宮「康二!…もうやめな、それ以上は言わない」

向「でも!」

宮「いいから、Aちゃん今日は、もう上がっていいよ?片付けしてくれてありがとうね、お陰で俺も早く帰れそうだよ」

「…涼太くん…」

宮「ね、帰ってゆっくり休みな」

「ありがとう」


お言葉に甘えて上がらせてもらうことにした



宮「一応帰したけど、近くに居るかもしれないから気をつけてね、何かあったら連絡して」


と帰り際に涼太くんが心配してくれた

私のせいでお店の雰囲気悪くしちゃったなぁ…

今度こそ帰ろうと裏口から外に出たら
慌てた康二くんに呼び止められた



向「Aちゃん、さっきはごめん…俺言いすぎたわ」

「!ううん、心配してくれたから、でしょ?ありがとう」

向「俺やったら…そんな辛い思いさせへんのに…」

「え?もう1回」

向「ううん!なんでもないわ〜!ほな、きいつけてな!」

「?うん、またね康二くん」

向「おう!またな!」



別れを告げて、もう一度家路へと足をすすめ
ゆっくりと帰る



?「A」



また誰かに呼ばれ振り返る


そこには会いたくて、でも会いたくてなかった人

翔太くんがいた



「…翔太くん」

翔「ねぇ、お願い。話そう?」

「もう、、話すことっ、、ないから…帰って」

翔「なんで?俺、何かした?何かしたなら謝るからもう会わないとか言わないでよ」

「…最低…もう全部知ってるから…」

翔「! 全部?」

「奥さんもお子さんのことも…全部」

翔「…誰に聞いたの、涼太?」

「聞いたんじゃなくて、見たの」

翔「見た?」



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作者名:aira | 作成日時:2024年3月8日 15時

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